2017年07月03日

6月歌会作品 H29.6.3

【第一席】
役目が終わった
焼却炉
十六年間ごくろうさま
煙が出ない煙突
なぜか寂しい
藤原孝男


【第二席】
人生の
最高は
あなたの
姓を
名乗れることです
吉成洋子


【第二席】
うす紙
一枚一枚
はがすように
記憶のヒダが
消えてゆく怖さ
大橋克明


【第三席】
かの地に住む民
砂漠の砂塵は
雪国の雪と
同じ見慣れた
生活の風景だろう
安倍彩矢


【第三席】
足が不自由でも
乗れますか?
もちろん乗れます!
と答えた後に込み上げる
哀しみと怒り
高橋文夫


【第三席】
大きな大きな水鏡
裏の田んぼに出現
大空と深緑の山が
見上げずに見られる
夜は蛙が大合唱の舞台
高岡克英


歌を繋げよう
ストックの
五十二円はがき
値上がり前に
投函だ
大阪眞澄


ちっち生きていてね
そして
ぎゅーて
抱きしめさせて
下さい
佐藤慧理子



ここだよ
今だよ
ものごとが
正反対になる
分水嶺は
雪山


十八才ニセコ、アンヌプリに登る
友の後押しに終始
山頂の記憶もないが
友の笑顔か残っている
五十年を経た いまも
林由記枝



みんなに来てもらいたいから
みんなの笑顔がみたいから
どんどんお店がきれいになる
そして
色鮮やかな歴史になる
ゆきまろ


嫌なことがあると
心が屈折して
乱反射する
行き場をなくして
ただ彷徨う
藍果


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2017年05月30日

5月歌会作品 2017.5.13

【第一席】
今こそ
かなたへ
風に乗った
花びらは
自由
林由記枝


【第一席】
向かい合い
食する幸せ
秘訣は
ささやかな
皿数としゃべり
笹山梅子



【第二席】
歌に励まされ
歌に泣き
五行の中に
私たちは
今日も生きる
佐藤慧理子


【第二席】
娘の誕生時間に
二ヶの苺ショートケーキ
夫のサプライズは
「難儀かけたからな」と
ググッ!!ときた
大坂眞澄


【第二席】
風に流れて
黒髪にとまる
淡い花びら
夕暮れの川辺で
寄り添う二人
安倍彩矢


【第二席】
雪原を
支配する
とどの
咆哮の様なそんな歌
書けないかなぁー
大橋克明


【第二席】
わけのわからない
ゴチャゴチャの状態
立ち止まって
足下をみる
ネモフイラの花が咲いている
藍果


黒の
稽古着ほど
美しいものはない
なぜだろうと
見蕩れる
菅原弘助


結婚した頃
貧しかったけど
多角経営や
新型農機購入と
夢があった
渡辺幸夫


朝刊をそっと開く
思わずガッツポーズ
どんじりの
ファイターズが
完封試合だ
熊田光子


有れば便利
不便な経験がそう思わせる
不便な中で豊かになる心
そんな心を大切にしたい
通販世相
高岡克英


当選者会見で人口減を問われ
「誰がやっても減るんだ!!
君がやってみるかい!」
知事殿ミニトランブは
似合わねんすよ
高橋文夫

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2017年03月22日

3月歌会作品 2017.3.11

飄々と
しかし
後ろ姿は
偉大な
草壁焔太先生
林 由記枝


耄碌した母と
地区三十二集落
四十二キロをドライブ
車窓からの風景
昔の話が弾む
藤原孝男


白髪まじりの
まつ毛が
樹氷のよう
マスカラは
永遠の夢
大坂眞澄


電球よ
光らない
あなたに
魅力は
ない
安倍彩矢


降る雪も
猛吹雪でも
試練と
心得れば
日々是良
渡辺幸雄


消え始めた雪よ
最早
競争しない
スキーを
幼なじみと滑る
菅原弘助


ほら
元をたどれば
行き着く先は
みんな同じ
木の実じゃないか
高橋文夫


誰よりも早く
猛ダッシュで
もぎ取りだ
満面の笑顔たち
甘さは裏切らない
ゆきまろ


心友の
苦境の全て
身に染みて
電話の向こうに
深くうなずく
伊藤テイ子


茜の空に
くっきりの稜線
冴え返る
弧を描く月
子と孫と見とれる
利 智子


52560時間
あの日から過ごした時
これからは笑顔と笑声
希望の時を…と
ボランティア作業の中で祈る
高岡 克英


切符を買いに
横手の駅に
「三十一日で終了します」の文字
平成も終わりに近づいた
三月初頭
藍果
posted by five stars at 21:43| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 定例会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする