2017年03月22日

3月歌会作品 2017.3.11

飄々と
しかし
後ろ姿は
偉大な
草壁焔太先生
林 由記枝


耄碌した母と
地区三十二集落
四十二キロをドライブ
車窓からの風景
昔の話が弾む
藤原孝男


白髪まじりの
まつ毛が
樹氷のよう
マスカラは
永遠の夢
大坂眞澄


電球よ
光らない
あなたに
魅力は
ない
安倍彩矢


降る雪も
猛吹雪でも
試練と
心得れば
日々是良
渡辺幸雄


消え始めた雪よ
最早
競争しない
スキーを
幼なじみと滑る
菅原弘助


ほら
元をたどれば
行き着く先は
みんな同じ
木の実じゃないか
高橋文夫


誰よりも早く
猛ダッシュで
もぎ取りだ
満面の笑顔たち
甘さは裏切らない
ゆきまろ


心友の
苦境の全て
身に染みて
電話の向こうに
深くうなずく
伊藤テイ子


茜の空に
くっきりの稜線
冴え返る
弧を描く月
子と孫と見とれる
利 智子


52560時間
あの日から過ごした時
これからは笑顔と笑声
希望の時を…と
ボランティア作業の中で祈る
高岡 克英


切符を買いに
横手の駅に
「三十一日で終了します」の文字
平成も終わりに近づいた
三月初頭
藍果
posted by five stars at 21:43| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 定例会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月06日

六月歌会作品H28.6.11

【第一席】
「ここからだ!」
気合を秘めた
苗たちは
水面に
眩しく並んでいる
笹山梅子


【第二席】
ラベンダー園で
青空を仰ぎ
思いっきり深呼吸
ん〜ん
あ〜気持ちいい
高岡克英


【第二席】
空色の絵の具を
パレットに溶いて
無垢なキャンパスに
青の衣をまとう
女人を描く夏
安倍彩矢


護岸の
水抜きパイプに
雀の雛が
親から餌を貰っている
そこは安全だね
大坂眞澄



復元された零戦
展示館内壁に貼られた
笑顔の撃墜王ポスター
殺人者と英雄が同居する
戦争の定義
高橋文夫



いつか
すべてが
一つになるという
何が大事かを
見極める力がついて
林由記枝


男鹿産カレイの煮付けと
ポテトサラダと
アスパラ炒めを作る
洗濯物がスキップしながら
揺れている
佐藤慧理子



雨は嫌い
そういいながら
家の中で眺める
土砂降りの雨
なぜか 心地よい
藍果


やってくれた
やってない
なんで、なんで
凄く自分が情けなくなる
私の威厳って何処にいったの
ゆきまろ


私の彼女は
かつおぶしの
生一本
削っても削っても
後には芯がのこる
大橋克明


思いもよらない住職の死
これからどうなるんだろう
跡継ぎもなく
自分のことのように
皆が心配している
藤原孝男


雲上を
歩いている様
末期ガンの
友を見た
最後の立ち姿
菅原弘助


posted by five stars at 11:00| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 定例会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月21日

五月歌会作品H28.5.21

【第1席】
ピンと張られた
田んぼの
水が
青い空を
呑込んでいく
藍果


【第2席】
北の姉から
便りが届く
作ってでも
笑顔で暮らせよと
心中を見抜いてくれる
林由記枝


【第3席】
根を大きくするため
蕾とり
悲しい仕事に
立てば芍薬の
女子社員挑む
ゆきまろ



悲しいことなど
追い払ってやろう
爽やかに
薫風の

佐藤慧理子


ラジオから聴こえてきた
ドラえもんの歌
熊本・九州の子供たちに
飛んで行け
タケコプター
大坂眞澄


熊本地震で
いち早く過去の教訓を
活かしたのは
コンビニ流通網だった
という新たな教訓
高橋文夫


牡丹のベッドで
おやすみなさい
ピンクの花びらの
隙間で安らぐ
雨蛙
安倍彩矢


杉林に一本の桜
大輪の花火の様
でも一瞬の間
あとは淋しくて悲しくて
可哀相
藤原孝男



勤め人は
否応なしに
ある日 ある時
現実の世界へ
放り出される
大橋克明


「じっと動かないで」
死に近い老猫が
そうっと太股に
爪を立てる
見事さに声も出せない
菅原弘助


田植えの季節に
実らず垂れる頭が
マスコミ田んぼに見える
肥料が悪いのか
育て方が悪かったのか 自分を
高岡克英


両手いっぱい
感謝の日
笑いあり感動あり
久しぶりの
歌会会場
吉成洋子

posted by five stars at 17:00| 秋田 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 定例会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする